森林火災2015

今年は山火事が少ないなあ、と思っていた。年によっては3月頃に最初の山火事があったりする。消火用ヘリコプターや飛行機が飛んではいたが、家の周りで煙が上がらなかったので、そんなに気にかけてはいなかった。この冬は雨があまり降らず、空気は乾燥し、周りの森林からいつ煙が上ってもおかしくない状況だった。それでも、もしかするとこのまま、大きな山火事が起こらずに夏が過ぎてくれるかも、とちょっと期待もしていた。

8月に入ってすぐ、ポルトガルの消防団がスペインに応援に行ったと聞いた。消防士104人、消防車32台。そんな余裕があるなら、やっぱりポルトガルは大丈夫なのだろう。家からは遠くを流れる煙は見えたが、灰は飛んでこないし、煙の臭いもしなかった。日中は35度から40度と暑かったが、夜になると10度から15度くらいまで冷え込んだ。

消火用ヘリコプター

そのうち、ポルトガル中部から北部にかけて火の海になっているような状況が伝わって来た。そしてインターネットでニュースを見てびっくり。

先ず、スペイン。8月6日にポルトガルとの国境から直線距離で30キロくらいのSierra de Gata(猫山脈、正確にはメス猫山脈)で森林火災が発生。厳しい暑さと強風に煽られて燃え広がり、9日になってようやく鎮火。キャンプ場の客を含めて2,400人が避難し、森林65平方キロメートルが焼けた。放火が疑われている。ちなみにポルトガルの消防団はこの火災鎮火の応援に行っていた。

上空から見た森林火災

そして、ポルトガルである。8月7日頃から、あちこちで火災が発生。ポルトガル全土で日中の気温が35度から40度近くまで上がり、16年ぶりの記録的な酷暑だという。8月最初の10日間で2千件以上の森林火災(登録件数のみ、以下同)が発生。8月7日〜9日の週末3日間のみで900件、9日(日)は一日で382件、記録を更新した。9日には家の回りにも灰が飛んで来て、煙が一時、立ちこめた。

エストレラ山脈では自然保護区を含めて23平方キロメートル焼失。8月1日から10日までにポルトガル全土で310平方キロが燃えた。

迫り来る炎

自然発火は40%。60%は恣意或は不注意だと言う。放火17%、失火43%。8月に入ってからの森林火災の3分の一は気温が下がる夜間に出火していることから、放火が疑われている。今年に入ってから、放火容疑者として690人が特定され、51人が逮捕された(8月19日現在)。

逃げ遅れたカエル

週が開けて、10日月曜日には日中最高気温が20度台に下がり、雲が出てほんの数分、霧雨が降ったが、焼け石に水状態である。10日には260件、11日158件、12日117件を数える火災が発生した。

煙の向こうに沈む夕日

8月23日になって多少まとまった雨が降り、森林火災は一応、落ち着いた。